信楽壺25




25. 信楽 壺

室町時代 前期 14世紀
  H. 40 cm D. 36cm

「日本人は李朝と信楽で死ねる」という言葉があるくらい、信楽の壺は我々の心を魅了してやまない。
白い砂まじりの赤褐色の肌と明るく乾いた感じの土味が信楽のみどころである。
この壺では、窯の中で高温にさらされる火表(ひおもて)の部分に植物灰がガラス化した淡緑色の
自然釉が流下し、その上に窯の天井からはがれた小石や土くれなどが降りかかり、荒々しい景色が生じている。
いかにも中世の壺にふさわしい古武士の風格と力強く男性的な造形がたまらない魅力となっている。

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